ドイツローカルクラブでの2シーズンを、体験記として公開しています。ドイツ社会人サッカーの「リアル」をお伝えできれば幸いです。
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家から、徒歩3分の場所にサッカーコートがあったから。
これが、ドイツでサッカーをしたきっかけです。
5月に転勤でミュンヘンにやってきましたが、なかなか家が決まりませんでした。
ようやく家が見つかったのは、1か月後。
(私は、家探しを会社の同僚に任せ、一度も自分の住む家を見ていませんでした。)
待ちに待った入居日。
初めて家に入り、一息ついてから、散歩に出かけました。
ドイツで最も暑い時期である、6月の晴れた日。
日本とは違い、湿度が低いので、とても気持ちのいい午後でした。
家の前の道を100mほど歩き、交差点を曲がると、そこには青々とした芝生のサッカーコートが2面。
一瞬で心を鷲掴みにされたような感覚でした。
(芝生のサッカーコートを見るだけでテンションが上がるのは、サッカープレイヤーの習性だと思います笑)
仕事のために来たミュンヘンで、サッカーをするつもりはありませんでした。
大学サッカーを引退してから5年。
フットサルは週1回1時間、県リーグ1部のクラブで続けていましたが、体のキレはなくなる一方。
もうフルコートで、本気でサッカーをすることはないだろうと考えていました。
何より、英語も満足に話せずに飛び込んだヨーロッパのビジネスの現場で、仕事が最優先、サッカーをする余裕はないと決めつけていました。
それでも、あの日、あの瞬間に
「もう一度本気でサッカーをしたい」
という気持ちが、抑えられなくなりました。
これから、ヨーロッパのビジネスの現場で戦っていけるのかという、漠然とした不安。
幼い頃から思い焦がれたヨーロッパサッカーへの単純な憧れ。
色々な感覚が渦巻いた結果、いくつかの条件が満たされるのであればチャレンジしようと考えました。
・練習参加は週1回(学生ではないので仕事最優先!)
・衰えた今の自分でも試合に出られるレベル
・ビジネスに役立つ能力を磨ける
家に帰って、ホームページでクラブの連絡先を確認、総監督にEメールで練習参加を依頼しました。
3日ほど経って、コーチから返信がありました。(総監督は英語が理解できず転送された模様)
「ドイツのシーズンは8-11月、ウィンターブレークをはさんで3-6月なので、シーズン前のトレーニングが始まる7月に練習参加するように」
転勤の忙しさで、3ヶ月全く運動していなかった私は、猛烈に仕事をしながら1ヶ月で体を作ることになりました。
6月のミュンヘンの日没は、21時頃。
仕事終わりの時間でも、公園(こちらも芝生が当たり前)でボールを蹴ることができました。
ランニングコースには、ヨーロッパの美しい家と緑の木々。
家の近くには、美しい湖もあり、走っているだけで本当に幸せな気分になれました。
生活に慣れるのもやっと、仕事は苦戦続き。
それでも、「もう一度本気でサッカーをする」という思いでトレーニングを続け、ついに練習参加の日を迎えました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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