ドイツローカルクラブでの2シーズンを、体験記として公開しています。ドイツ社会人サッカーの「リアル」をお伝えできれば幸いです。
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9月27日。第5節。
会社の上司(日本人)が、私のホームゲームの観戦に来てくれました。
そもそも、仕事で成功するために辿りついたドイツ。
プライベートとはいえ、自分が戦える日本の男であることを上司に示す絶好の機会です。
この日も監督代行のフレッドのもと、1stチームの右サイドハーフで先発でした。
公式戦での右サイドは、初めての経験でした。
昨年は降格をギリギリで免れ、今シーズンも未勝利の私たちは、この日も格上相手に我慢の展開が続きます。
なんと言っても、前日にオクトーバーフェスで夜中まで飲んでいた私の体が、全く言うこと聞かず、ドリブルが完全に不発。
ほとんどチャンスがないまま、前半を終えました。
とにかくできることをするしかないと必死に守備をしましたが、見せ場の無いまま後半10分に交代となりました。
その後、スコアが動き2-1でリード。
私の所属する8部リーグは、交代は3人までで、交代で外に出た選手が何度でも再出場することができます。
少し話がずれますが、これは各選手のプレー時間を確保する素晴らしい仕組みでした。
1stチームのメンバーは、毎回14名。
再出場の仕組みで何とでもやりくりできるため、サブの選手を最小限の人数に抑えられます。
15番目の選手は1stチームで出番なく終わるのではなく、2ndチームのスタメンとして十分なプレー時間を得られるのです。
私は、後半残り10分のタイミングで、再びピッチに立つこととなりました。
4-4-2のFW。
上司の前で何とか良いところを見せようと、必死に走りました。
ラスト5分。
スルーパスに抜け出したチームメイトが、GKと1対1の場面で、私に横パスをくれました。
右足のインサイドで、無人のゴールに流し込み、ゴール。
見事に、結果を出すことができました。
試合は4-2で終了。
今シーズン初勝利。
基本的に負けてしまうチーム状況で、奇跡的に、勝利・ゴールという最高の結果を上司に見せられました。
試合後、上司に挨拶に行くと
「仕事同様、ヨーロッパ人の中で必死に戦う侍の魂を感じた」とのありがたいコメント。
大事な場面で結果を出せたことを、誇らしく思いました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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