「社会人サッカーの困りごと」を、仕組みで解決した実例を公開しています。同じようなことに困っている方のお役に立てれば幸いです。
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この記事は、
社会人になっても限られた時間でサッカーを続けている私が、「練習しなくてもできる、効果的なFWの動き」についてまとめたものです。
25年以上サッカーを続けながら、「ボールを受けた後」ばかりに注目して、「ボールの受け方」を整理できていなかった私のような選手の役に立つことを願って書きました。
■なぜ「ボールの受け方」に着目したのか?
①インパクトの大きい方からカイゼンするのが、仕事の基本だから。
売上の80%がA、15%がB、5%がCで構成されていたら、Aを重視する、より良くするのが定石です。売上全体へのインパクトが大きいから。
サッカーの試合でボールを触っている時間は5%、触っていない時間は95%と言われています。
まずは、95%の方から手を打ちましょう。
②結果は実行段階より、準備段階に大きく左右されるから。
私の場合、試合中の(攻撃の)ミスを思い出してみると、原因の80%が「ボールの受け方」にありました。
例えば先日の試合で、センターサークル付近でボランチから受けた縦パスをトラップミスしたシーン。
よく考えると、「実行段階」つまりトラップの技術不足が原因ではありません。
プレッシャーがなければ、あのパスをトラップすることは簡単だからです。
問題は「プレッシャーを感じてしまうボールの受け方」です。
自分をマークしている相手ディフェンダーを見ることができない場所、体の向き、タイミングで受けてしまった時点で、トラップミスが起きることがほぼ決まっていました。
一方で、最近の自分のゴールを振り返ってみると、80%が「ボールを受けた時点で勝負あり」というもの。
結果は実行段階より、準備段階に大きく左右されます。
③原則、公式、定義が曖昧だったから。
まだ誰も見つけていない原則を見つけることができれば、大きな成果を得られます。
ドリブルデザイナーの岡部さんの凄いところは、まさにこれです。
抜くルートは左右と頭の上、股下の4つ。
抜き方は、ヨーイドンをして勝てる状態に誘い込むこと。
誰も見つけていない原則を見つけた好例です。
あなたは「ボールの受け方」の原則を説明できますか?
私はできませんでした。
25年以上サッカーをやっていても説明できないのですから、誰もが知るような「ボールの受け方」の原則はないということです。
もしそれを見つけられれば、大きな成果を得られると考えました。
④練習しなくても、意識するだけで磨けるから。
社会人10年目の私。
サッカーに費やせる時間は、限られています。
週に1回ボールを蹴れたら良い方です。
この状況で磨けるのは、ドリブルやシュートのスキルではありません。
「ボールの受け方」は練習しなくても、意識するだけで磨けます。
今まで「ボールの受け方」を深く考えてこなかった人ほど、意識するだけで、急にサッカーが上手くなります。
以上4つの背景から、「ボールの受け方」に着目しました。
■「ボールの受け方」の原則
「守備のポジショニングの原則は?」
学生時代に、何度か聞かれたことがあると思います。
「ボールを持った相手と自分のゴールを結んだ線上に立つこと」です。この原則は日本中で理解されています。
「攻撃のポジショニングの原則は?」
恐らく、ほとんどの人が答えられません。
守備と違い、攻撃のポジショニングの原則は明らかに曖昧です。
私も、言葉で説明できなかったので、色々と調べてみたところ、、、
岩政さんの、明確でわかりやすい定義を見つけました。
攻撃のポジショニングの原則は
「守備のポジショニングの原則を崩すこと」
つまり
「自分と相手ゴールを結んだ線上に相手を立たせないこと」。
目から鱗。頭の中が一瞬で整理される感覚でした。
「ボールの受け方」も同じ。
「自分と相手ゴールを結んだ線上に相手を立たせない」位置で受ける。
これが原則です。
一番簡単な方法は、「相手の背中で受けること」
これができれば、ほぼ自動的に「自分と相手ゴールを結んだ線上に相手を立たせない」位置でボールを受けられます。
■ 超シンプルなのに効果的なFWの動き3選
ここからは、練習しなくても意識するだけで、すぐに使える具体的なFWの動きを紹介します。
岩政さんの本に書いてあることを実際に試してみて、自分なりにアレンジした「本当に使える動き」を3つだけお伝えします。
①背中を取って、後出しジャンケン。
まずは、原則通り相手の背中に立ちます。
すると、相手とボールを見ることができます。
一方で相手は、「マークと自分のゴールを結んだ線上」に立てません。
あとは、「後出しジャンケン」
相手が動いた方向を見てから、その逆に走ります。
相手が前に出たら裏。
相手が後ろに下がったら足元。
この動きを、「相手がボールに目線を奪われた瞬間」にできればベスト。
自分の背後が見える人間はいないので、相手は完全にあなたを見失います。
②クロスは「後ろから前」
クロスでも同様に、相手の背中に立ちます。
ただ後出しジャンケンで、背中からさらにファーへ動くと、クロスの場面ならではの弊害が起こります。
1つ目は、ゴールの中心から離れすぎてしまうこと。
ファーに開けば開くほど、、、
相手はボールとマークを同一視できなくなります。
一方でゴールへの距離、角度が悪くなり、ゴールの確率が下がってしまいます。
2つ目は、レベルの高い相手ほど、クロスがファーに届くまでに、何とかしてボールに触れてくること。
以上の2点から、クロスの場合は、「後出しジャンケン」ではなく「後ろから前」の決め打ちが有効です。
相手の背中に立ち、クロスが上がる瞬間に、相手の動きに関わらず、相手の前を取り、先にボールを触ります。
③ボールが来ないなら、ボランチの背中。
相手チームが格上だと、最前線で相手センターバックの背中に立っていてもなかなかボールが来ません。
かと言って、下がって受けに行っても守備の原則通り「マークと守るゴールを結んだ線上」に立っている相手センターバックに潰されてしまいます。
そんな時有効なのが「誰の背中に立つか」を変えること。
例えば、相手ボランチの背中に立ってみましょう。
それも、できるだけボランチのすぐ近くで。
センターバックの視野に入ってしまうので、良い立ち位置ではないように感じます。
ただ、試合で実際に試してみると、、、
センターバックは、ボランチのすぐ近くまで下がる相手に付いていくことをためらいます。
ディフェンスラインを崩したくないので、ボランチにマークを渡そうとするケースがほとんどです。
ボランチは、別の人をマークしているのにも関わらず。
ボランチのすぐ近くまで下がることで、意外と簡単にフリーでボールを受けられます。
思いっきり下がることで、「センターバックの視野に入っている」ではなく、「ボランチの背中を取る」を実現できます。
■まとめ
ーサッカーの試合でボールを触っている時間は5%。
ボールを触っていない時間、「ボールの受け方」にこだわりましょう。
ー「ボールの受け方」の原則は
「自分と相手ゴールを結んだ線上に相手を立たせない」位置で受けること。
一番簡単な方法は、「相手の背中で受けること」
ー超シンプルなのに効果的なFWの動きは、3つ。
①背中を取って、後出しジャンケン。
②クロスは「後ろから前」
③ボールが来ないなら、ボランチの背中。
以上、「急にサッカーが上手くなる!超シンプルなのに効果的なFWの動き3選」でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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