ドイツローカルクラブでの2シーズンを、体験記として公開しています。ドイツ社会人サッカーの「リアル」をお伝えできれば幸いです。
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私は、所属チームのドイツ人監督、サーシャにインタビューを行なっていました。
Q1、練習時に大切にしていることは?
A1(サーシャ)
ボールを使うことと、コーディネーションを高めること
確かに、練習の始めは毎回サーキットトレーニングでした。
ボールを使うセクションと使わないセクション(ラダーやポールをステップするもの)が半々。
サーシャは、この種のトレーニングを組むのが得意なのだろうと、やりながら感じていました。
Q2、試合時に大切にしていることは?
A2(サーシャ)
勝利への意志、チームスピリット、戦術(イメージの共有)
試合前には、サーシャの演説が20分ほど続きます。
ドイツ語がわからない私は、キャプテンのメルシーに聞きました。
「闘え と 一緒に というドイツ語しか、聞き取れなかった。他に、何を話していたか教えて欲しい」
メルシーは「その2つを20分、語っていただけだ」
と教えてくれました。
サーシャは、数多くの要求をするのではなく、限られたキーワードについて語っていました。
Q3、私たちのチームの良いところは?
A3(サーシャ)
チームワークと、小さな村の様な家族の雰囲気
チームメイトから、このクラブで20年一緒にプレーしている仲間がたくさん居る、と聞いた時には驚きました。
それが、ドイツでは当たり前だと思っていましたが、ここまで家族のような繋がりを持てるのは特殊なケースだと、サーシャは教えてくれました。
Q4、私たちのチームの悪いところは?
A4(サーシャ)
(イージーな)技術的なミスが多い
週2回の練習のうち、ほとんどの選手は1回しか参加できない
初めての練習で、ドイツ人のあまりの技術の低さに驚いたことを覚えています。
ドイツ人は、試合では気持ちが技術を凌駕し、ミスを目立たなくしていますが、サーシャの目には、課題として明確に捉えられていました。
練習に参加できるのは、私も週1回でした。
まずは、週2回練習に参加するだけでも、サーシャのニーズに近づけることがわかりました。
Q5、サッカー選手として大切なことは(3つ)?
A5(サーシャ)
アスレチック(コーディネーション、パワー)、意志、ファン(楽しむこと)
理学療法士だけあり、かなりフィジカルを重視していることがわかりました。
Q6、日本人プレーヤーの特徴は?
A6(サーシャ)
クイックネスが優れている、テクニックがある、楽しんでプレーしている
香川選手のように素晴らしい選手が居る。
一方で、パワーに関してはヨーロッパ人と埋めがたい差がある。
これはDNAの違いというしかないだろう。
そう語ってくれました。
インタビューを終え、サーシャにお礼を言って、レストランを出ました。
サーシャのニーズであるにも関わらず、自分に足りていないものは何だろう?
1人でグランドを眺めながら、考えていました。
勝利への強い意志を、今以上に持つこと。
戦術(特に守備)を、今以上に理解して試合に臨むこと。
この2つがポイントだと結論付けました。
得意な攻撃だけではなく、守備もできる選手でなければ、サーシャの思う、良い選手にはなれないことがわかりました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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